『銀の夜』:圧倒的な没入感と、切なくもいじらしい大人の人間模様
お勧め度:★★★★☆(星4つ)
寸評:
高校時代の少女バンドで一瞬だけブレイクした3人が35歳を迎え、それぞれの人生を変えようと格闘する姿を描いた物語です。「話せそうで話せない、でも話したい」という大人になったからこそのもどかしい関係性や、3人の痛みが心に染みる、半端ない没入感が味わえます。あまりの面白さに「もっと読みたい、続きが読みたい、分量が不足している」と感じてしまうほど、強烈な余韻を残す一冊です。
1. 35歳を迎えた3人の女性たちの現在地
イラストレーターとして働くがパッとせず、夫が浮気をしているちづる。幼い娘を芸能界デビューさせようとする麻由美。そして、有名な翻訳家の母に養ってもらっている伊都子。かつて少女バンドを組んだ3人が、それぞれの境遇の中で人生の転機に挑みます。
2. 心に沁みる大人の関係ともどかしさ
大人になったからこそ生まれる、微妙な距離感や「話したいのに話せない」もどかしさが非常にリアルに描かれており、心に深く沁みます。懸命に人生を変えようとする彼女たちの姿がいじらしく、もっとその先を見届けたくなる魅力に満ちた作品です。
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