筆者自身と思われる小説家を主人公とした、6つの短編です。
記憶や自分自身のアイデンティティ等に関する小説、
怪しげな人物等との交流を描いたもの、なのです。
どれも、興味深い、面白いのだが、何で?何が?面白いのか、よくわからない。
物語が、自走しているような印象まで受ける。なんだ、この物語は?
という感じです。感想を書くには、ちょっと手に負えない。
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お勧め度:★★★ あれ?
不動産業を営みながら作家である裕福な主人公と、陶芸家の女性の
不倫の物語です。 主人公からの視点で、描かれています。
乙川さんのファンですが、「あれ?」という感じでした。
文章はさすが乙川酸で、読んでいて心地よいのですが、
「人生の断片を切り取る」ような鋭さがなく、
緊張感も少なく話が淡々と進む感じでした。
また、登場人物と筆者の距離感も、いつもとちょっと違う。
そのためか、いつもの感動が来なかった気がします。