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『フシギ』:オーソドックスだからこそ逃れられな恐怖。

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お勧め度:★★★★☆(星4つ) フシギ (角川文庫) [ 真梨 幸子 ] 価格:814円(税込、送料無料) (2026/6/28時点) 楽天で購入 主人公の女性作家が、出版社の担当者と共に各地の事故物件を巡るうちに、担当者の失踪など不可解な怪異に巻き込まれていく……そんな物語が続いていきます。 事故物件や霊といったテーマ自体はホラーとしてオーソドックスですが、それゆえにリアリティがあり、とにかく「めっちゃ怖い」一冊です。筆致が非常に巧みで、怖さがスッと頭や心に入り込んでくる感覚があります。途中で読むのをやめられなくなるような、底知れない怖さがある、本当にいい本でした。 1. リアルな描写が呼び起こす恐怖 王道的なホラーテーマを扱いながらも、細部の描写が非常にリアルで、まるで隣合わせに怪異が存在しているかのような錯覚に陥ります。 2. 引き込まれる筆致 文章に引き込まれる力があり、恐怖を感じながらもページをめくる手が止まらなくなります。心に深く爪痕を残すような、上質な恐怖体験ができる作品です。

『江戸迷宮』:江戸の闇と怪異を堪能できる、豪華なホラー短編集。

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お勧め度:★★★★☆(星4つ) 【中古】江戸迷宮 /光文社/井上雅彦(文庫) 価格:1,533円(税込、送料無料) (2026/6/27時点) 楽天で購入 豪華な執筆陣による、18編のホラー短編集です。本シリーズは毎回テーマが異なり、本作のテーマは「江戸」。江戸時代という特有の舞台設定の中で、江戸の街に潜む闇や怪異が描き出されています。 収録されているどの話も面白く、江戸時代の雰囲気を存分に味わうことができる、オーソドックスなホラー作品が並ぶ一冊です。 1. 豪華執筆陣による珠玉の短編 複数の作家がそれぞれの視点で江戸の怪異を描いており、読み応えが抜群です。短編形式のため、少しずつ、いろいろな物語を楽しむことができます。 2. 江戸という舞台が醸し出す世界観 「江戸」という時代背景がホラーの要素と見事に溶け合っており、当時の街並みや生活感を感じながら、独特の恐怖体験を味わうことができます。

『ととはり屋敷』:琴子さーん。比嘉姉妹シリーズファンには、たまらない1冊。

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お勧め度:★★★★★(星5つ) ととはり屋敷 (角川ホラー文庫) [ 澤村伊智 ] 価格:1,078円(税込、送料無料) (2026/6/26時点) 楽天で購入 比嘉姉妹シリーズ。日本最強の霊能力者、比嘉琴子には、6人の弟妹がいた。生き残っているのは、真琴さんだけ。そんな残りの弟妹の運命を描いた6つの短編ホラー集です。 ファンにはたまらない1冊です。これまで謎の多かった、琴子さんの両親、兄弟が明らかになります。妹の一人、比嘉美晴さんの話は、別の本にあったため、それ以外の弟妹が、1話ずつで書かれている感じです。 1. どの話も怖い、面白い 何だか訳のわらからいないものの怪異。それが、怖いし面白いです。 2. ちょこチョコ活躍する琴子さん ファンとしては嬉しい限りです。 3. 家族の様子、世間からどう見られていたか、など興味深い点満載 比嘉姉妹の知られざる背景や家族観が描かれており、シリーズファンにとって非常に興味深い内容です。

『棘の闇』:朝松健が描く室町時代の闇は、まさに「最怖」。

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お勧め度:★★★★☆(星4つ) 棘の闇 【電子書籍】[ 朝松健 ] 価格:550円 (2026/6/24時点) 楽天で購入 一休宗純を主人公とした話を含む、5つの短編集です。室町時代を舞台にした話が多く収録されています。 朝松さんに室町時代の闇を描かせたら、比類なき面白さと恐怖があります。読んでいると、その時代の闇が実際にすぐそばまで迫ってくるような感覚を覚えます。傑作揃いで、描かれている恐怖や闇の質も話ごとに異なり、どれもが本物の恐怖。これぞホラーと言える、甲乙つけ難い力作ばかりです。やはり、朝松健さんはすごいです。 1. 室町時代の闇が迫り来る圧倒的な恐怖 当時の時代背景を見事に活かした怪異譚の数々は、ただ怖いだけでなく、その時代の空気感までをも再現しているかのようです。闇の描き方が非常に深く、唯一無二の世界観を堪能できます。 2. 多彩な恐怖が詰まった短編集 それぞれの物語で異なる種類の恐怖や闇が描かれており、読み終わった後も強い余韻が残ります。短編でありながら、どれもが質の高いホラー作品として完成されています。

『人は2000連休を与えられるとどうなるのか?』:自分の中に沈み込んでいく、孤独な日々の記録。

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お勧め度:★★★☆☆(星3つ) 人は2000連休を与えられるとどうなるのか? [ 上田 啓太 ] 価格:1,628円(税込、送料無料) (2023/4/12時点) 会社を辞め、友人の家に転がり込んで始まった2000日間の「連休」。その期間、人は一体何を考え、どのように変容していくのか。著者の体験が時系列で克明に綴られています。 読み進めるうちに、著者の意識が少しずつ自分の中の深淵へと沈んでいくような感覚を覚えます。決して気楽なエッセイではなく、読むのが少々つらくなるほどの重みが感じられる一冊でした。 1. 2000日という長期休暇のリアリティ 仕事や社会との繋がりを断ち切った時、人はどのような精神状態に陥るのか。そのプロセスが非常に具体的に描写されており、圧倒的なリアリティがあります。 2. 読む者に迫る心理的な重圧 単なる暇つぶしの記録ではなく、自己との対話が深まるにつれて漂う閉塞感や虚無感が、読者にも鋭く伝わってきます。静かながらも精神的な揺さぶりをかけてくるような、不思議な読書体験が得られます。

『憐憫』:売れない女優の揺れ動く心情を丁寧に描いた一作。

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お勧め度:★★★☆☆(星3つ) 憐憫 [ 島本理生 ] 価格:1,540円(税込、送料無料) (2023/3/18時点) 20代後半、あまり売れていない女優の不倫をテーマにした物語です。 彼女の抱える心情、過去、そして日々の迷いが非常に丁寧に描かれています。最後まで読み切りましたが、どこか現実離れした、SFよりも遠い世界の話を読んでいるような不思議な感覚が残りました。「これぞ小説」といった趣を感じる一冊です。 1. 深い心理描写 主人公である女優の複雑な心境や、過去へのこだわり、不倫という状況の中での迷いが繊細に表現されており、キャラクターの内面にどっぷりと浸かることができます。 2. 独特な読後感 物語のテーマや世界観が非常に文学的で、読者に独特の余韻を残します。現実とは一線を画した世界観を楽しみたい方には面白い一冊かもしれません。

『晩秋行』:バブルの残り香と、60代の親父が辿る追憶の物語。

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お勧め度:★★★☆☆(星3つ) 晩秋行 [ 大沢在昌 ] 価格:1980円(税込、送料無料) (2023/2/18時点) 60歳を過ぎた居酒屋の親父が主人公。かつてバブルの時代に忽然と姿を消した女性を探すため、彼はかすかな目撃情報を頼りに旅に出ます。 しかし、調査を始めると行く先々で死者が現れ、さらにはヤクザまでもが絡んでくるという波乱の展開に巻き込まれていきます。全体を通して、主人公である初老男性の感傷的な心情が色濃く描かれており、読後感は好みが分かれるかもしれません。 1. 過去と現在が交錯するサスペンス バブル時代に失踪した女性というミステリアスな発端から、死者やヤクザといった危険な要素が加わり、物語は予測不能な方向へと進んでいきます。 2. 60代の視点で綴られる感傷的な物語 淡々とした、あるいは感傷的な語り口が続くため、物語のテンポや雰囲気が読者の好みに合うかが評価の分かれ目になる一冊と言えます。