2024年10月27日日曜日

読書 二月二十六日のサクリファイス


お勧め度:★★★★ 力作だ。丁寧に、重厚に、そして面白い。

 二二六事件の首謀者として、技術将校、山口大尉が確保された。

彼を調べる憲兵隊員が、主人公です。

本当に、山口大尉は、首謀者なのか?彼は、どのような役割を?

 主人公は、 山口大尉の周辺の人々を調べる。

そこから浮かあがる大尉、そして暗躍する石原莞爾の狙いは?

 面白い!

大尉の特異なキラクターと相まって、どんどん読み進められます。

二二六事件前後の陸軍の様子、その頃の日本の風景など、

興味深い所が満載です。

読めて良かった。



 

2024年10月26日土曜日

読書 「静かな人」の戦略書 騒がしすぎるこの世界で内向型が静かな力を発揮する法


お勧め度:★★★ 生きづらい内向型が、少しでも、生きやすくなれば。

内向的人は、なぜ、こんな発現や行動、そして態度をとるのか。

なぜ、内向的な人は、こんなに生きづらいのか、それでも、

少しはましに生きていくには、という内容の本です。

 

内向的な方には、仕事や人間関係で、 少しは、ましになるヒントがあるかもしれません。

外交的な方には、理解できない内向的な人のことが、少しは理解できるようになるかもしれません。



2024年10月20日日曜日

読書 生命はデジタルでできている


お勧め度:★★★ セントラルドグマ、RNA、たんぱく質・・・

DNAからタンパク質の生成までの仕組み、RNAの働き等は、

デジタル技術と類似している。その類似性について、

セントラルドグマ、RNA、たんぱく質、代謝物などの働き、

仕組み等を対象に説明したものです。

前半は、デジタル技術との対比、比喩、余談(?)などで、

スラスラ読めますが、途中から、怒涛の生物学の本です。

丁寧に説明してあるので、じっくり読めば、分かると思うのですが、

少々気合が必要かと。

ほとんど知識がない状態でチャレンジしました。RNAの細かい所や、

たんぱく質の細かい部分が、少々しんどかったです。

全体的には、かなり勉強になりました。





読書 新陰の大河 上泉信綱伝





お勧め度:★★★ 普通に面白い

新陰流の祖 、上泉信綱を描く本の第一部です。

前半は、主君の長野業政に従い、北関東で、北条、武田と戦う戦国武将の姿、

後半は、 兵法家としての諸国への旅の姿を描きます。

普通に面白いです。

関東公方の滅亡など、この時代の北関東の歴史を、知らなかったため、

興味深く読めました。

後半は、なんか、淡々としていて、淡々と読んだという感じでした。

武田信玄、塚原卜伝などの歴史上の人物も興味深く描かれています。

 

 


2024年10月19日土曜日

読書 舞踏会


 お勧め度:★★★★★ ヴイのような花火

 明治時代、鹿鳴館の舞踏会へデビューした美しい娘。

そこで出会うフランス人青年将校との一時の交流を描いた小説。

 

フランス人青年将校が、主人公なのかと思わせるほど、彼の

セリフが人の生を語る。

 

鹿鳴館の雰囲気、娘や娘の父親など登場人物の対比がきいて、

まるで短い映画を見ているよう。

6ぺージ程の短い小説とは思えない、その豊潤さ。