2025年1月1日水曜日

読書 虚の伽藍 [ 月村 了衛 ]

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虚の伽藍 [ 月村 了衛 ]
価格:2,200円(税込、送料無料) (2025/1/1時点)


お勧め度:★★★★★ 月村了衛はずれなし。欲望、権力闘争・・人や社会の暗部を書かせたら、並ぶものなし

貧しいお寺で育った主人公が、京都で伝統仏教最大派閥の宗務として、

自分の理想とする宗教を、宗教団体を実現するために、のし上がっていくが。

不正、陰での暴力も辞さない権力争い、 バブル期の京都での地上げ、

京都での暴力団や、京都の影のフィクサーと呼ばれる人達との

共闘や、戦い。そして、彼が最後に見る光景は・・・。

 

すごい迫力と筆力の本だった。ストーリー展開、内容、登場人物たち、

圧倒的なスピード感で、な臨場感で迫ってきます。

自分がこの世界に巻き込まれているようだ、

そして、本の世界から抜けられなくなります。

読んだ後、魂が抜かれたようになった。それぐらい面白い。

主人公たちの運命、人の欲望、宗教とは、救いとは・・

いろいろなものが、 読んでいる者に問いかけられます。

それも、かなり強い力で。

 

新年最初の本が、この本で良かった。やはり、月村了衛はずれなしだ。

 

 

 

 

 

 

2024年12月31日火曜日

読書 銀河風帆走

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銀河風帆走 (創元日本SF叢書) [ 宮西 建礼 ]
価格:1,870円(税込、送料無料) (2024/12/31時点)


お勧め度:★★★★ 作品のテーマも興味深いし、内容もリアルに感じて、これがSFか、と思わせる良書だと思う

 ハードSFの短編集です。5つの短編からなります。

地球に衝突する小惑星の軌道を変更する方法を考える高校生のグループの活躍、

火山の大噴火から発生する冬から、人類を救うために活躍する高校生たち、

人類の存続をかけて、飛び立った恒星間宇宙船どおしの戦い、その駆け引き・・

など、どの話も興味深いテーマに関して、理論、技術などハードSFの手法で、

迫っていくものです。

そして、解決策も「なーるほど」、話の展開は「えーそうなのか」

という感じです。どの話も面白かったです。

ハードSFといっても、比較的読みやすい方なのでは、ないでしょうか。

面白かったです。





2024年12月30日月曜日

映画 グランメゾン・パリ

 

お勧め度:★★★ 退屈しなかった。

 タイミングがあって、公開初日に見てきました。 

木村拓哉さん演じる人間関係の苦手な天才シェフが、周囲の 協力を得て、

フランスでミシュランの3つ星を目指す物語。 

人間関係の軋轢、フランスでの苦戦、スタッフのトラブル・・・ 

いろいろな困難を乗り越えて、そして、3つ星は取れるのか? 


ストーリーの起伏や変化が少なく、単純な話で、安心して見れます。

ストーリー的には、昨日TVで放映された前日談にあたるスペシャルの方が

良かったです。 

役者さんの演技は、さすが皆さん、安定の上手さ、息もピッタリという

感じで、 安心して見てました。

パリの映像も、綺麗。

料理を紹介するトップフーディストのコメントが、あまりに陳腐だったのは、

残念。なんとかならなかったのか。

このシリーズは、偏屈な木村拓哉さんが、一歩下がって、鈴木京香さんや

沢村一樹さん、及川光博さんなどが、目立つ方が良かったんだけど、

映画は、木村さんが強すぎたような気もします。

男たちの再生物語が、薄れてしまった気がしたのが残念でした。


でも、全体的に面白く見れました。

しかし、木村拓哉さん、50歳すぎても、なんであんなにカッコイイんだ。



 

 

 

 


2024年12月29日日曜日

読書 擬傷の鳥はつかまらない

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擬傷の鳥はつかまらない [ 荻堂 顕 ]
価格:1,870円(税込、送料無料) (2024/12/29時点)


お勧め度:★★★★ これはすごいな。SFであり、ミステリーであり、

現代社会をテーマとした小説であり、哲学的であり、そして面白い。


人を「この世界でない、別の世界」へ逃がす能力を持つ主人公の女性。

そんな逃がし屋の所へ、若い女性2人の依頼が来るが、1人は、逃がす前に

殺されてしまう。

ヤクザからの脅迫で、殺された女性の謎、もう一人の女性を追う主人公。

彼女たちの謎、主人公自身の過去や能力、そして・・。

基本的には、ミステリーっぽく、謎を追っていくのですが、

その過程で描かれる貧困、孤立などの社会問題、「この世界でない、別の世界」

と、人間とは、という問題など、内容豊富です。

 いや、面白かったし、すごい本です。

 

 

 

 

 


2024年12月28日土曜日

読書 絵で見てわかる量子コンピュータの仕組み


お勧め度:★★★ やっぱり、よくわかんないや。

 量子コンピュータの入門書です。

全く知らない人むけに書かれた本だと思います。

量子コンピュータとは、量子ビットや量子ゲート、回路の説明。

量子アルゴリズムの概要、アニーリングの概要という内容です。

 

豊富な図解で、量子コンピュータの仕組みや、なぜ、高速演算できる

 のかなどを、説明しよとしていますが・・やっぱり、よく分かりません

でした。

 

 

 

2024年12月22日日曜日

読書 マン・カインド

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マン・カインド [ 藤井 太洋 ]
価格:2,420円(税込、送料無料) (2024/12/22時点)


お勧め度:★★★ お飾りいろいろ、でも、実は単純で、古典的な話でした。

主人公は、 戦場のライター。軍事企業の部隊が、独立国の指導者、部隊に、

虐殺される現場を目撃、それを記事とする。しかし、その記事は、

「事実に反する」と人工知能らに、拒否される。

 目の前の事実が、拒否されるのはなぜ?

なぜ、虐殺が起こった?

を調べるうちに、人類の未来を左右する企みに巻き込まれていく。

そんな話です。

量子などの近未来のテクノロジー、そのテクノロジーを利用した

戦争など、お飾りは、凝ってますが、ネタは単純で、古典的な話です。

また、お飾りも、量子など情報技術の将来と、生物系の技術の将来が

なんか、アンバランスな印象で、ちょっと違和感を感じる本でした。

テクノロジー用語バリバリの本なので、お好きな人には、

良いかも。

 

 

 

2024年12月21日土曜日

読書 独狼【どくろ】 念真流無間控

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独狼【どくろ】 念真流無間控 [ 筑前 助広 ]
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お勧め度:★★★★ 江戸時代のバトルロイヤルは、面白いなぁ。

主人公は、念真流という剣術を使い、悪人を斬る始末屋。

お家騒動に巻き込まれ、 九州から江戸まで、若い娘を護衛することに。

そこに襲い掛かる、数々の難敵。剣が血の雨を降らすなか、

江戸まで無事にたどり着けるのか・・、という話。

いいなぁ、江戸時代の剣客などの、バトルロイヤル。

 次々に現れる強敵との対決、一対多数の対決、

その描写も凄い。ボリュームもそこそこあって、面白くないわけ、

ないじゃん、という設定。面白かったなぁ。